2021年06月11日

第48回「りんどう句会」報告

<第48回「りんどう句会」報告(2021531日(月)開催>

 第48回りんどう句会を実施しました。今回は13名参加の各3句、合計39句の出句がありました。

当月の兼題は藪野詠子さん出題の「風薫る」。木々の緑の香りを運ぶ、心地よい風で、夏の季語です。兼題については、日頃の体験や思い出を詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点12点でした。久し振りの高得点が出ました。その他の句も秀佳句がたくさんあり、初夏の、気持ちも高まる句が多くありました。

次回は、621日(月)開催予定で、兼題は北村拓水出題の「夏木立」です。夏になり、青々と葉が茂った木立を言います。生命力みなぎる日陰は、人々にほっと息をつかせる場所でもあります。

 当句会は、メンバー全員和気あいあいに俳句を楽しんでいます。ご興味のある方は、是非ご一緒に句座を囲みましょう。特にこのような環境下、日常生活に大いに潤いをもたらすこと必定です。

 新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。

   (今月の高得点句:3点以上。原句を一部修正。氏名は俳号)

    12点句  手作りの織部小鉢に初鰹        田村昌恵

      5点句  新緑や足湯の先の赤き橋        手島簾雲                         

        雨匂ふ夜道を灯す花蜜柑        吉崎明光

        手の甲に受くる試食の花菜漬      前川たく

        翅たたみゆっくり天道虫となる     浜崎かづき

     4点句  糸蜻蛉(とんぼ)かぜのよどみに翅休め 浜崎かづき

     3点句  江ノ島と富士借景に鯉のぼり      田村昌恵 

      エメラルド婚ねぎらひの句と柏餅    前川たく

                                                                                                     (北村拓水記)



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2021年05月02日

第47回「りんどう句会」報告

<第47「りんどう句会」報告2021426日(月)開催)> 

 46回りんどう句会を実施しました。今回は13名参加の各3句、合計39句の出句がありました。

当月の兼題は鈴木金平さん出題の「春の夜(はるのよ)」。夜の時間は、夕べ→宵→夜中と深まっていきます。春の夜は朧夜となる事も多く、艶なる趣が満ちます。兼題については、日頃の体験や艶なる思い出を詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点6点でした。その他の句も秀句、佳句がたくさんあり、春真っ盛りで、気持ちも高まる句が多くありました。

次回は、531日(月)開催予定で、兼題は藪野詠子さん出題の「風薫る」です。木々の緑の香りを運ぶ心地よい風で、夏の季語です。

 当句会は、メンバー全員和気あいあいに俳句を楽しんでいます。ご興味のある方は、是非ご一緒に句座を囲みましょう。特にこのような環境下、日常生活に大いに潤いをもたらすこと必定です。

 新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。

   (今月の高得点句:3点以上。原句を一部修正。氏名は俳号)

    6点句  山鳩の声間延びせる目借時      上野なをひろ

        幸不幸柩に納め鳥曇         吉崎明光

    5点句  オペラ跳ね余韻を歩く春夜かな    山田伸子                     

        春の夜や愛の讃歌に白ワイン     田村昌恵

        紙風船突かれ叩かれ捨てられて    鈴木金平

        辻風に鏡獅子めく雪柳        前川たく

    4点句  交差点に花束一つ春の夜に      手島簾雲

    3点句  置き土産の夫のハモニカ春の果    山田伸子

        検査終へて医院の庭の白躑躅     北村拓水

    俄雨子猫と宿る寺の門         前川たく

    到来の筍糠も添へられて        高吉よしえ

                                                                                                              (北村拓水記)


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2021年04月03日

第46回「りんどう句会」報告

<第46回「りんどう句会」報告(2021329日(月)開催)> 

 第46回りんどう句会を実施しました。今回は13名参加の各3句、合計39句の出句がありました。

当月の兼題は前川たくさん出題の「春泥」。春のぬかるみの事。春先は雨量が増え、日差しもまだ弱いので、土の渇きが遅く、行く人もぬかるみに煩うことが多く、春らしい出題です。兼題については、日頃の体験や昔の思い出を詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点8点でした。その他の句も秀佳句がたくさんあり、春を迎え、気持ちも温まる句が多くありました。

次回は、426日(月)開催予定で、兼題は鈴木金平さん出題の「春の夜(はるのよ)」。夜の時間は、夕べ→宵→夜中と深まっていきます。春の夜は朧夜となる事も多く、艶なる趣が満ちます。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

 当句会は、メンバー全員和気あいあいに俳句を楽しんでいます。ご興味のある方は、是非ご一緒に句座を囲みましょう。特にこのような環境下、日常生活に大いに潤いをもたらすこと必定です。

 新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。

   (今月の高得点句:3点以上。原句を一部修正。氏名は俳号)

          8点句  母の五歩前をにきびの卒業子      吉崎明光

          6点句  春泥を蹴散らしてゆく猫車       浜崎かづき               

              夫の忌に点てし茶の香や春朧      千葉ふみこ

          5点句  庫裡裏の山路の辺り花明り       吉崎明光

          4点句  春泥は季を告ぐ使者ぞ厭ふまじ     鈴木金平

              湖に大きな空ろ鳥帰る         浜崎かづき

       白木蓮天に向ひて潔し         藪野詠子

       初音とは思へぬ程の上手かな      高吉よしえ

          3点句  春泥を踏みて通ひし遠き日々      藪野詠子

              夕闇を照らす灯や白木蓮        上野なをひろ

              ふくらみし蕾虐めな春疾風       鈴木金平

                                                                                                      (北村拓水記)


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2021年03月11日

第45回「りんどう句会」報告

<第45回「りんどう句会」報告(202131日(月)開催)> 

 第45回りんどう句会を実施しました。今回は13名参加の各3句、合計39句の出句がありました。

当月の兼題は浜崎かづきさん出題の「春隣」。本来は立春前の晩冬の季語ですが、生活実感としての季節感を詠んでみるという趣旨の出題です。兼題については、日頃の体験を詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点7点でした。その他の句も秀句、佳句がたくさんあり、春を迎え、気持ちも温まる句が多くありました。

次回は、329日(月)開催予定で、兼題は前川たくさん出題の「春泥」。春のぬかるみの事。春先は雨量が増え、日差しもまだ弱いので、土の渇きが遅く、行く人もぬかるみに煩うことが多く、春らしい出題です。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

 当句会は、メンバー全員和気あいあいに俳句を楽しんでいます。ご興味のある方は、是非ご一緒に句座を囲みましょう。特にこのような環境下、日常生活に大いに潤いをもたらすこと必定です。


 新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。


    (今月の高得点句:3点以上。原句のまま。氏名は俳号)

          7点句  庭先にままごとの皿春隣      鈴木金平

          6点句  蒼天に鳶の戸惑ふ春一番      田村昌恵                  

           白杖の音ふと止みて沈丁花     千葉ふみこ

          4点句  里山に目覚めの音や春隣      田村昌恵

           口紅を引いてみる夜や寒き春    田村昌恵

       紅競ふ河津桜と金目鯛       北村拓水

       真夜中の遠き足音冴え返る     浜崎かづき

       どの家も梅のあるらし古き町    高吉よしえ

          3点句  末の娘も嫁ぎましてと雛の客    吉崎明光

           模様替への吟味あれこれ春隣    山田伸子

           背に受くる日差しのやさし春隣   高吉よしえ

                              (北村拓水記)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                               


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2021年02月06日

第44回「りんどう句会」(ネット句会)報告

44回「りんどう句会」(ネット句会)報告

2021125日(月)投句、202121日(月)選句締切り)

 第44回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。今回は13名参加の各3句、合計39句の出句がありました。

当月の兼題は千葉ふみこさん出題の「屠蘇」。年頭に用いる薬酒で、延命長寿を願って飲みます。兼題については、昔の体験を詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点9点でした。その他の句も秀佳句がたくさんあり、新年を迎え、寒い中にも気持ちが引き締まる句が多くありました。

次回は、31日(月)投句締切りで、兼題は浜崎かづきさん出題の「春隣」。本来は立春前の晩冬の季語ですが、生活実感としての季節感を詠んでみるという趣旨の出題です。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

 なお、当句会の活動状況は『笹りんどう』第41号(2021春季号)に詳しく紹介されていますので、ご興味を持たれた方、是非ご一緒に句座を囲みましょう。特にこのような環境下、日常生活に大いに潤いをもたらすこと必定です。

 新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。

     (今月の高得点句:3点以上。原句のまま。氏名は俳号)

          9点句  一枝は鳥へと残す実千両        千葉ふみこ

          6点句  拍子木をたたく小道や冬の月      手島簾雲

          5点句  遠き日や屠蘇酌む祖父と大家族     田村昌恵

           散歩道蝋梅ばかり華やいで       山田伸子

          4点句  積りしか雪見障子を上げてみる     前川たく

          3点句  屠蘇ひと口目元染めたる君いづこ    鈴木金平

           富士の嶺の輝く今朝や屠蘇祝ふ     前川たく

           蕪汁両手に温し朝餉の膳        藪野詠子

           凍つる夜や犬の遠吠え闇を裂く     浜崎かづき

           初釜や炭接ぐ母の指清し        鈴木金平

           紅色のマスクの舞妓京の夜       田村昌恵

           寺巡る北鎌倉に寒椿          北村拓水

                                                                                                               (北村拓水記)

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2021年01月16日

第43回「りんどう句会」(ネット句会)報告

43回「りんどう句会」(ネット句会)報告

20201228日(月)投句、202116日(水)選句締切り)>

 第43回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。今回は13名参加の各3句、合計39句の出句がありました。

当月の兼題は田村昌恵さん出題の「極月」。一年が極まる月の意から来ています。「師走」の慌ただしさとは感じが少し異なります。日常生活を詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点6点でした。その他の句も秀佳句がたくさんありました。

なお、次回は、125日(月)投句締切りで、兼題は千葉ふみこさん出題の「屠蘇」。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

 新型コロナウイルス感染は第三波到来で緊急事態宣言が出ました。各自の自粛と、早期の治療薬・ワクチン承認が待たれます。句会は本来であれば座の文芸として一堂に会して行うものですが、このような環境下ですので、ネット句会という方法で行っています。大きな状況変化がない限り、1月より鎌倉芸術館での開催を予定していましたが、急遽中止とし、ネット句会を継続する事としました新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。

  (今月の高得点句:3点以上。氏名は俳号)

   6点句  消失の城(ぐすく)に冬日あふれをり  千葉ふみこ

       兄も吾も祖母が手縫ひのちやんちやんこ 鈴木金平

   5点句  夫と見し出水の里の鶴千羽       田村昌恵

   4点句  歌留多会女学生のごと母眩し      鈴木金平

       ふくろうの声に驕りを捨てる夜     田村昌恵

       焼芋の湯気の誘惑バス待つ間      吉崎明光

   3点句  極月の急接近や星光る         山田伸子

       極月の街を茶房の窓越しに       吉崎明光

       雪催朝食抜きの検診日         前川たく

       はやぶさの帰還誇らし冬空に      千葉ふみこ

                             (北村拓水記)


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2020年12月14日

第42回「りんどう句会」(ネット句会)報告

<第42回「りんどう句会」(ネット句会)報告

20201130日(月)投句、同127日(月)選句締切り)>

 第42回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。今回13名参加の各3句、合計39句の出句がありました。

当月の兼題は高吉よしえさん出題の「大根」。冬の季語で、アブラナ科の二年草で主に地下の長大な根を食します。漬物の材料としても欠かせない物です。日常生活での係りを詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点7点でした。その他の句も秀佳句がたくさんありました。

なお、次回は、1228日(月)投句締切りで、兼題は田村昌恵さん出題の「極月」。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

 新型コロナウイルス感染は第三波到来で中々見通せませんが、早期のワクチン承認が待たれます。句会は本来であれば座の文芸として一堂に会して行うものですが、このような環境下ですので、ネット句会という方法で行っています。大きな状況変化がない限り、現時点では来年1月より鎌倉芸術館での開催を予定しています新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。

   (今月の高得点句:3点以上。氏名は俳号)

           7点句  大根の畑の果てや城ケ島       田村昌恵

           角多き路地に山茶花こぼれ咲く    高吉よしえ

       点句  葉裏まで朝日あまねき冬紅葉     吉崎明光

        5点句   軒下に日々に痩せ行く懸け大根    浜崎かづき

        4点句  大根の尻尾はみ出すエコバック    前川たく

         野良猫に野良のプライド冬日和    田村昌恵

       3点句  大根の湯気の向こうに夫(つま)米寿 藪野詠子

         谷戸奥は時雨のほかは音もなし    吉崎明光

         植木屋が来て庭露(あら)は冬ざるる 高吉よしえ

         冬夜空何処にいますか野口さん    田村昌恵

         凩や恩師譲りの酒博奕        鈴木金平

                             (北村拓水記)


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2020年11月02日

第41回「りんどう句会」報告

<第41回「りんどう句会」報告(20201026日(月)開催)>

当月の兼題は上野なをひろさん出題の「菊」。秋の季語で、春の桜と並び称される日本の代表的な花です。各地で催される菊花展は秋の風物詩です。各人と菊との関わりを詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点11点でした。その他の句も秀佳句がたくさんありました。

次回は、1130日(月)投句締切りで、兼題は高吉よしえさん出題の「大根」。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。


なお、コロナ禍のなか、今年2月以降ネット句会の形式で毎月句会を実施してきましたが、1月以来、久しぶりに句会場に一同が会して第41回りんどう句会を開催しました。原則、年内はネット句会の予定でしたが、大きな状況変化がない限り、現時点では来年1月より鎌倉芸術館での開催を予定していますので、会場環境の確認の意図も含めて、事前に1度試用することにしました。会場の使用条件は「定員の半数以下」ですので、定員34名の会議室に参加者13名は十分要件を満たしました。会場管理者の指示に基づいて十分なコロナ対策を講じた上で、各自、マスクの着用、手指の消毒液使用のほか、換気にも留意し、十分な間合いをとりながら、久々に、座の文芸としての本来の句会を楽しむことができました。

 会場を試用してみた結果、申し分ない環境でしたので、予定通り、来年1月以降は、予約が可能な限り当会館を使用します。但し、年内の11月、12月は原則通りネット句会に戻ります。新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。

     (今月の高得点句:3点以上。氏名は俳号)

   11点句  諍ひも睦みもありて新豆腐      鈴木金平

   7点句  菊生けて備前の壺の定まれり     山田伸子

   5点句  袖引かれ帰る隙なき菊自慢      吉崎明光 

   4点句  浮き沈み潜(くぐ)りし友よ菊手向く 鈴木金平

    残されて一際映ゆる木守柿      前川たく

      お返しの冬瓜ごろり軒の下       浜崎かづき

      それぞれの来た道背負ひ秋遍路     千葉ふみこ

   3点句 久々のリアル句会や菊日和       浜崎かづき

                                           (吉崎明光・北村拓水記)



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2020年10月07日

第40回「りんどう句会」(ネット句会)報告

40回「りんどう句会」(ネット句会)報告

2020928日(月)投句、同105日(月)選句締切り)

 第40回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。今回は14名参加の各3句、合計42句の出句がありました。

当月の兼題は吉崎明光さん出題の「台風」。秋の季語で、立春から数えて二百十日二百二十日頃の嵐を言います。その体験談を詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点10点でした。その他の句も秀佳句がたくさんありました。

なお、次回は、1026日(月)投句締切りで、兼題は上野なをひろさん出題の「菊」。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

 新型コロナウイルス感染はやや落ち着いて来た感じですが、まだまだ予断を許さない状況でワクチン開発が待たれます。句会は本来であれば座の文芸として一堂に会して行うものですが、このような環境下ですので、ネット句会という方法で行っています。大きな状況変化がない限り、現時点では来年1月より鎌倉芸術館での開催を予定しています新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。

           (今月の高得点句:3点以上。氏名は俳号)

       10点句  彼岸花畦に火の道あるがごと    上野なをひろ

       6点句  新任の駐在美男秋麗        田村昌恵

       5点句  満ち足りた猫の背伸びや秋の昼   鈴木總 

         廃屋の庭よりほのか金木犀     上野なをひろ

          トス上げて空の高きにおどろきぬ  高吉よしえ

          台風に沖の膨らむ相模灘      福田くにもと

      4点句  炉畳に夕影淡し吾亦紅       吉崎明光

      3点句  明けやらぬ台風の夜や乱歩読む   吉崎明光

          敬老日濃いめに淹れる茶の丸み   山田伸子

           鷹渡る伊良湖岬の空高く      浜崎かづき

                                                               (北村拓水記)

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2020年09月12日

第39回「りんどう句会」(ネット句会)報告

<第39回「りんどう句会」(ネット句会)報告

2020831日(月)投句、同97日(月)選句締切り)>


 第39回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。今回は14名参加の各3句、合計42句の出句がありました。

当月の兼題は手島簾雲さん出題の「残暑」。秋の季語で立秋以降の暑さを言い、夏とは違うやりきれなさがあります。そのやりきれなさを詠んだ句が多かったようです。

互選による得点句は、最高得点タイの12点でした。その他の句も秀句、佳句がたくさんありました。

なお、次回もネット句会を開催します。928日(月)投句締切りで、兼題は吉崎明光さん出題の「台風」。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

 新型コロナウイルス感染はやや落ち着いて来た感じですが、まだまだ予断を許さない状況でワクチン開発が待たれます。句会は本来であれば座の文芸として一堂に会して行うものですが、このような環境下ですので、現在はネット句会という方法で行っています。新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務局あてメールでお問い合わせください。

今般、鎌倉稲門会の玉縄事務所が閉鎖されることとなりましたが、当句会発足以来、同事務所を利用させて頂き、本当に有難うございました。リアル句会再開後は新句会場(原則、鎌倉芸術館会議室を予定)にて開催予定です。

(今月の高得点句:3点以上。氏名は俳号)


  12点句  シャッターに閉店の文字街残暑     浜崎かづき

  10点句  満十歳敗戦の日の青き空        藪野詠子

  9点句  打ち水にそこだけの風立ちにけり   前川たく

  4点句  妻の愚痴聞き流しゐる残暑かな    前川たく

      廃線のトンネルの先花芒       千葉ふみこ

       盆の月親の齢に並びけり       浜崎かづき

       空睨み蟻に曳かるる秋の蝉      上野なをひろ

  3点句    息子から残暑見舞ひの桃七つ     鈴木總

        腕白の鼻膨らませ大西瓜       吉崎明光


                             (北村拓水記)

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2020年08月10日

第38回「りんどう句会」報告

<第38回「りんどう句会」(ネット句会)報告

2020727日(月)投句、同83日(月)選句締切り)>

 第38回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。今回は14名(一人欠席)参加の各3句、合計42句の出句がありました。

当月の兼題は小川求さん出題の「時鳥」。子規、不如帰等とも書きます。カッコウ科の小型の鳥で、昼夜の別なく、一種気迫のある泣き方をし、夏の主要な季語となっています。今回は種々の鳴き声を詠んだ佳句が多かったようです。

互選による得点句は、句会史上最高得点の12点(過去最高11点)が出ました。その他の句も秀作、佳作がたくさんありました。

なお、次回もネット句会を開催します。831日(月)投句締切りで、兼題は手島廉雲さん出題の「残暑」。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

 新型コロナウイルス感染拡大の猛威はまだまだ予断を許さない状況でワクチン開発が待たれます。句会は本来であれば座の文芸として一堂に会して行うものですが、このような環境下では、ネット句会という方法も利用できます。少なくても年内いっぱいはネット句会で対応せざるを得ない状況ですが、新規入会あるいは体験参加希望の方は、玉縄事務所あてメールでお問い合わせください。

        (今月の高得点句:3点以上。氏名は俳号)

   12点句  ゆるゆると妹を送れや茄子の牛    上野なをひろ

     8点句  瑠璃色の薩摩切子にさくらんぼ    田村昌恵

     6点句  手を藍に染めて技継ぐ炎暑かな    千葉ふみこ

     かのひとは車椅子とや江戸風鈴    鈴木金平      

     4点句  梅雨明けやレノン座りしテラス席   福田くにもと

       七夕に集ひし友ら星となり      藪野詠子

   点句  通り雨からりと上がり時鳥      浜崎かづき

       憂きことを投げし夜空に時鳥     田村昌恵

       時鳥塔頭に向かふ僧一人       上野なをひろ

         梅雨曇少し派手めのシャツを着る   高吉よしえ

         紫蘇の種まきて磨ぎ汁かけるなり   鈴木聡


                         (北村拓水記)


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2020年07月17日

第37回「りんどう句会」(ネット句会)報告


<第37回「りんどう句会」(ネット句会)報告

202062⒐日(月)投句、同7月⒍日(月)選句締切り)>

 第37回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。今回も15名全員参加の各3句、合計45句の出句がありました。

当月の兼題は山田伸子さん出題の「夕焼」。俳句では「ゆやけ」とも読みます。また、季語には送り仮名の「け」は付けません。夏の夕焼は特に荘厳で美しいので夏の季語となっています。今回は大規模な夕焼を飽かずに眺めながら、懐旧の思いに浸るひとときを詠んだ佳句が多かったようです。

なお、次回もネット句会を開催します。⒎月27日(月)投句締切りで、兼題は小川求さん出題の「時鳥(ほととぎす)」。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

 新型コロナウイルス感染拡大の猛威はまだまだ予断を許さない状況のようです。句会は本来であれば座の文芸として一堂に会して行うものですが、このような環境下では、ネット句会という方法も利用できます。少なくても年内いっぱいはネット句会で対応せざるを得ない状況ですが、新規入会あるいは体験参加希望の方は、玉縄事務所あてメールでお問い合わせください。

(今月の高得点句:3点以上、一部添削後。氏名は俳号)

  6点句  黄金の夕日まとひて麦実る      千葉ふみこ

  5点句  大夕焼遊子に帰る里はなし      鈴木金平  

   山影のはめ絵のごとき代田かな    前川たく

  4点句  遠山に火を点けたるか夕焼雲     前川たく

   巡礼の靴の傷みや夕焼空       千葉ふみこ

       優曇華や築百年の黒柱        浜崎かづき

        麦笛や父の十八番は赤とんぼ     鈴木金平      

  3点句  マサイマラ国立保護区夕焼けて    小川求

      夏帽や枯るるを拒む軟派魂      鈴木金平

      梅雨寒や友の訃報に天仰ぐ      千葉ふみこ

          

                          (吉崎明光記)

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2020年06月08日

第36回「りんどう句会」(ネット句会)報告

<第36回「りんどう句会」(ネット句会)報告

2020525日(月)投句、同61日(月)選句締め切り)>


 第36回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。今回も15名全員参加の各3句、合計45句の出句がありました。

当月の兼題は鈴木聰さん出題の「風薫る」。コロナ禍のため、最も季節のいいこの時期に外出を控えざるを得ず、薫風を肌で実感する機会も少なかったのですが、俳句は想像の世界も詠めます。今までの経験などを活かした句もたくさん寄せられました。

なお、次回もネット句会を開催します。629日(月)締め切りで、兼題は山田伸子さん出題の「夕焼」。兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。


 なお、当句会は20176月に発足し、順調に活動を続けてきました。本来であれば、3周年記念の懇親会を盛大に開催したいところですが、時節柄、しばらくは自重の月日を過ごさざるを得ないようです。しかし、句会はネットを利用し、たゆまず、毎月着実に継続していきます。新規入会あるいは見学希望の方は、玉縄事務所あてメールでお問い合わせください。

  (今月の高得点句:3点以上、原句のまま。氏名は俳号)

    6点句 街角にパン焼くにほひ風薫る     浜崎かづき

     薫風にヨット弾むや相模湾      上野なをひろ  

      樟若葉古き校舎を包む程       高吉よしえ

    5点句 薫風や曽孫できたと洟垂れが     鈴木金平

    4点句 無伴奏チェロ組曲や牡丹咲き     山田伸子

         滑川瀬音に混じる河鹿笛       福田くにもと

         夏めくや小手をかざして信号機    浜崎かづき      

    3点句 莢豌豆厨に母の白き指        鈴木金平

         記念日や罪滅ぼしの柏餅       前川たく

        新緑をワルツに乗せて谷戸の風     北村拓水

        見るかぎり息吹湧き立つ若緑      鈴木金平

       藪に咲き忍冬の花にごりなし      小川 求

      

                          (吉崎明光記)

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2020年05月18日

第35回「りんどう句会」(ネット句会)報告

第35回「りんどう句会」(ネット句会)報告

20204月⒉7日(月)投句、同54日(月)選句締め切り)

 今回も第35回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。前回に続き、15名全員に各々3句ずつ出句いただきました。

当月の兼題は北村拓水さん出題の「春惜しむ」。過ぎゆく春への思いをひとしお感じさせる、やや主情的な季語のため詠み方が難しく、下記高得点句一覧を見ても佳句が少なかったように思われます。

なお、次回もネット句会を開催します。525日(月)締め切りで、兼題は鈴木聰さん出題の「風薫る」。兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。新規入会あるいは見学希望の方は、玉縄事務所あてメールでお問い合わせください。

   (今月の高得点句:3点以上、原句のまま。氏名は俳号)

    8点句 丘の上たんぽぽの先相模湾      鈴木 聰

    6点句 寡黙なる日や大根の花明り      小川 求  

    5点句 しやりしやりと包丁を研ぎ春惜しむ  小川 求

       4点句 今頃は奈良にいたはず八重桜     田村昌恵

    校庭に愛でる人無く桜散る      北村拓水

        水切りし石つと沈む春の海      前川たく

        門口に忌中とありて白木蓮      吉崎明光      

       桜蘂ふる堪忍の家居かな       小川 求

       をさな児のあやふき一歩青き踏む   浜崎かづき

       人気なき街縦横に燕飛ぶ       高吉よしえ

        3点句 水面染む桜蘂降る源氏池         福田くにもと

       江の島を抱いて光る春の海      手島廉雲

       惜春や老舗「辨松」閉店す      前川たく

       人気なき伊豆の山葵田春清水     上野なをひろ

      

                                   (吉崎明光記)

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2020年04月08日

第34回「りんどう句会」(ネット句会)報告

               第34回「りんどう句会」(ネット句会)報告
                 2020330日(月)投句、4月5日(日)選句締切)

 今回も玉縄事務所における句会開催はできませんでしたが、第34回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。前回に続き、15名全員に各々3句ずつ出句いただきました。

当月の兼題は藪野詠子さん出題の「山笑ふ」。樹々が芽吹き、花も咲き始め、生気に満ちた感じの春の山の様子をいいます。新型コロナウイルスの感染拡大で閉塞感漂うこのような時だからこそ明るい雰囲気の季語をという出題者の願い通りに、今回も佳句がたくさん寄せられました。下記に今回の高得点句を紹介します(3点以上、一部修正・添削後。氏名は俳号)。

 なお、次回もネット句会を開催します。427日(月)投句締切で、兼題は北村拓水さん出題の「春惜しむ(惜春)」。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。新規入会あるいは投句希望の方は、玉縄事務所宛メールで連絡・お問い合わせ下さい)。


   11点句 ペダル漕ぐ子ら江の島へ風光る             田村昌恵

    8点句 巣立つ子の涙(なだ)や離島の山笑ふ 吉崎明光

    8点句 春燈やあす退院の本包み        小川 求

    7点句 行く春や歯抜けの河馬の大あくび   浜崎かづき

     5点句  野菜積むペダルの軽き春の風     山田伸子

    4点句 山笑ふお洒落百まで生き甲斐ぞ    鈴木金平

    4点句 倒れ伏す樹に今生の花明り      小川 求

    3点句 まだまだと力む八十路や山笑ふ           鈴木金平

      

                          (吉崎明光記)



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2020年03月13日

第33回りんどう句会(ネット句会)報告

       <第33回「りんどう句会」(ネット句会)報告

202031日(月)投句、同7日(土)選句締切)>



224日(月)に実施予定だった玉縄事務所における句会は取止めたものの、第33回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。今回から新規に入会した会員1名を含め、15名全員が出句、投句と選句の締切も全員が厳守され、無事、初めてのネット句会を開催することができました。

当月の兼題は鈴木金平さん出題の「水温む(みずぬるむ)」。寒さが去って、河川や湖沼の水が暖かくなるさまをいいます。春暖の水辺の風光を詠んだり、そこに、やっと春になったという季節感を託した句が多いようです。下記に今回の高得点句を紹介します(3点以上、一部修正・添削後。氏名は俳号)。

 なお、次回予定していた330日(月)の第34回りんどう句会も、玉縄事務所への集合は不可能のため、今回同様、ネット句会を実施します。兼題は藪野詠子さん出題の「山笑ふ」。このような時だからこそ明るい雰囲気の季語をという出題者の願いです。投句締切は330日(月)。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

新規入会あるいは投句希望の方は、玉縄事務所宛メールで連絡・お問い合わせ下さい)。


    9点:負け凧の脚へらへらと落ちにけり    浜崎かづき

9点:ベランダの鉢の出し入れ日脚伸ぶ    福田くにもと

7点:雅なる雛の飾のヒエラルキー      山田伸子

   6点:お待たせととどく手摘みの蕗の薹    田村昌恵    

   5点:ミシン踏む音のしてゐる春障子     小川求

   5点:ほの香るえびらの梅や能楽堂      前川たく

   4点:一団の厚底靴や水温む          吉崎明光

   4点:水温む米研ぐ日々に少しずつ      鈴木聰

   3点:その声の古き記憶や水温む       山田伸子

   3点:友眠る北のまほろば鶴帰る       吉崎明光

      

                             (吉崎明光記)



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2020年02月03日

第32回「りんどう句会」報告

32回「りんどう句会」報告  (2020年1月27日(月)開催)

 当日は夕刻からの降雪予報もあり、生憎の天候となりましたが、欠席投句2名分を含めて14名全員が出句、無事「初句会」を開催することができました。句会終了後は、ホテルメッツ大船の1階レストランで恒例の新年会の楽しいひとときを過ごしました。

当月の兼題は前川たくさん出題の「虎落笛(もがりぶえ)」。寒く、風の強い日に、庭の竹垣や立木、家、電線、鉄塔など、さまざまなものに激しい風があたってヒューヒューと笛のような音を立てることをいいます。冬の寒さを表す季語として、多くの句会で好まれて出題されています。下記に当日の高得点句を紹介します(3点以上、一部修正・添削後。氏名は俳号)。

 次回は224日(月)に開催予定(13時〜16時、鎌倉稲門会玉縄事務所)。兼題は鈴木金平さん出題の「水温む」。俳句は季節を先取りするものです。立春を過ぎれば原則春の季語。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

まだまだ新会員募集中です。俳句は季節感をより深く味わうことができます。ぜひご一緒に句会を楽しみませんか。ご連絡・お問い合わせをお待ちしております(玉縄事務所宛メールでお願いします)。

        7点:おさがりも程よく似合ふ春小袖     浜崎かづき

6点:両の手に包む湯呑や春を待つ      吉崎明光

5点:枯木立風待つ鳶のシルエット      田村昌恵

   4点:先づ祈るジビエ料理の忘年会      前川たく    

   3点:谷により音色の違ふ虎落笛       福田くにもと

   3点:渋谷とは今知らぬ街初御空       田村昌恵

   3点:「荒ぶる」で開く初春の扉かな     小川求

   3点:日脚伸ぶ沓脱石に日のなごり      小川求

                                   (吉崎明光記)

  
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2020年01月16日

第31回「りんどう句会」報告

<第31回「りんどう句会」報告(20191223日(月)開催)>

 今回は一年の締めくくり、14名全員の出席を得て「納め句座」を賑やかに開催しました。出句数はいつも通り14名×3句の合計42句。12月の兼題は福田くにもとさん出題の「帰り花」。

小春日和の頃、春に咲く草木が季節外れの花をつけることがあります。主に桜についていいますが、ツツジやヤマブキ、タンポポなどにもみられます。人生になぞらえて、「帰り花」の本意を活かした俳句も多く詠まれています。下記に高得点句を紹介します(3点以上、一部修正・添削後。氏名は俳号)。

 次回は原則通り、最終週の月曜日、127日に開催します(13時〜16時、鎌倉稲門会玉縄事務所)。兼題は前川たくさん出題の「虎落笛(もがりぶえ)」。兼題1句と当季雑詠2句の合計3句を出句。句会終了後に新年会を予定。

まだまだ新会員募集中です。新年を迎えて、俳句でもやってみようかと思う方、ぜひご一緒に句会を楽しみませんか。ご連絡・お問い合わせをお待ちしております(玉縄事務所宛)。

        6点:口切の茶事終へ帯を解く茶の間     千葉ふみこ

4点:戻り来てつと確かむる帰り花      高吉よしえ

4点:病室の友へ写メール帰り花       吉崎明光

   4点:壁の弾痕クリスマスマーケット     吉崎明光    

   4点:行く年や砂漠緑に変へし人       藪野詠子

   4点:円覚寺の塔頭煙る落葉焚        上野なをひろ

   4点:悼中村哲氏

一隅を照らす大きな冬の月        小川求

   3点:花好きの妹の命か返り花        上野なをひろ

   3点:着ぶくれて着ぶくれ犬と遊びけり    田村昌恵

   3点:煤逃げで混み合っている理髪店     浜崎かづき

   3点:黒豆も母のレシピや半世紀       田村昌恵

                                 (吉崎明光記)

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2019年12月02日

第30回「りんどう句会」報告

<第30回「りんどう句会」報告(20191125日(月)開催)>


 今回は13名の出席+欠席投句1名で、出句数はいつも通り14名×3句の合計42句。11月の兼題は浜崎かづきさん出題の「小春」。

小春は、立冬を過ぎて日ごとに寒さが加わってくる中にも、よく晴れて風も穏やかな日和が続く時候をいい、ほんのひと時の暖かい日々を、可愛い春のようだと表現したもの。その中の一日を「小春日」といい、「小春日和」「小春風」「小春凪」「寺小春」など、使い方は幅広い。

下記に高得点句を紹介します(3点以上、一部修正・添削後。氏名は俳号)。

 次回は年末のため、1週繰上げて1223日(月)開催予定(13時〜16時、鎌倉稲門会玉縄事務所)。兼題は福田くにもとさん出題の「帰り花」。兼題1句と当季雑詠2句の合計3句を出句。

現在、参加者は14名でほぼ定着していますが、有難いことに本欄の愛読者もいらっしゃるようです。まだまだ新会員募集中ですので、ぜひご一緒に俳句を楽しみませんか。ご連絡・お問い合わせをお待ちしております(玉縄事務所宛)。


    10点:ふと命惜しくなりたる小春かな      小川求

7点:国持たぬ民の祈りや寒昴         小川求 

   5点:湯の宿の頬に冷たし朝戸風        前川たく    

   4点:小春日や母の書付捨て難く        鈴木聰

   4点:蟷螂の斧の空しや鵙の贄         上野なをひろ

   3点:小春日や共寝の猫の長欠伸        福田くにもと

   3点:小春日や欠伸の猫と目を合せ       浜崎かづき

   3点:小春日やはや居眠りの夫老いぬ      高吉よしえ

   3点:「お待たせ」と外すショールのいつもの香 吉崎明光

   3点:朝焼を切り取る冬の格子窓        千葉ふみこ

    

                          (吉崎明光記)  

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2019年11月03日

第29回「りんどう句会」報告

<第29回「りんどう句会」報告(20191028日(月)開催)>

 今回も14名全員の出席で出句数は、14名×3句の合計42句。10月の兼題は千葉ふみこさん出題の「紅葉」。

春の「桜」と並んで、代表的な秋の季語です。それだけに、どれほど多くの句が過去に詠まれてきたか、そのなかで類想類句に陥らずに、いかに作者の独自性を一句に込められるか、という意味では結構難しい季語となります。

下記に高得点句を紹介します(3点以上、一部添削後。氏名は俳号)。

 次回は1125日(月)開催(13時〜16時、鎌倉稲門会玉縄事務所)。兼題は浜崎かづきさん出題の「小春」。兼題1句と当季雑詠2句の合計3句を出句。

 現在、参加者は14名でほぼ定着していますが、まだまだ新会員募集中です。俳句に少しでもご興味のある方は、是非お問い合わせ下さい(玉縄事務所宛)。

       9点:赤い羽根胸に小さき免罪符      浜崎かづき

8点:つくづくと河多き国秋出水      小川求 

  8点:嵐去り洗濯竿に秋あかね       藪野詠子    

  5点:草の実を付けて隣家の犬帰る     高吉よしえ

  4点:地に落ちし木の実の宿す夢あまた   福田くにもと

  3点:思ひ出に紅葉ひとひら持ち帰る    高吉よしえ

  3点:色づきし満天星紅葉夕陽さす     藪野詠子

  3点:まっしぐら駆けたし尾瀬の草紅葉   千葉ふみこ

  3点:穂をたれし稲濁流に言葉無し     千葉ふみこ

    

                          (吉崎明光記)

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