2023年11月07日

第77回「りんどう句会」報告

第77回「りんどう句会」報告

(2023年10月30日(月)鎌倉芸術館にて開催) 

第77回句会は14名の出席で、一人3句ずつ全42句の出句でした。当月の兼題は福田くにもとさん出題の秋の季語薄紅葉です。

今回は、季節は秋なのですが、10月に入っても気温の高い日が多く、兼題の「薄紅葉」を実際に目にすることはむずかしかったようです。

今回は浜崎かづきさんの句「みどり児の結ぶ拳や新松子」が最高点11点を獲得しました。

「新松子(しんちぢり)」は、秋の季語で青々とした新しくできた松かさのことで、みどり児の拳と結び付けたのが素晴らしいという選評が多く語られました。

次の8点句「はにかみて頬染めしごと薄紅葉」は鈴木金平さんの句で、「はにかみて」という語の選択が良く、また「頬染めしごと」という「薄紅葉」の比喩が素晴らしいという選評がいくつもありました。

 また、6点を獲得した吉崎明光さんの「宍道湖」の句は、実際の宍道湖をうまく表現していて映像が目に浮かぶようであり、うまくまとまっているということでした。      

次回は11月27日、兼題は石川一洋さん出題の「白菜」です。兼題1句と当季雑詠2句をご用意ください。

 当句会への新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務局あてメールでお問い合わせください。


【今月の高得点句(一部修正、同点句は兼題優先)氏名は俳号

11点句)   みどり児の結ぶ拳や新松子          浜崎かづき

(8点句)  はにかみて頬染めしごと薄紅葉        鈴木金平         

6点句)   宍道湖に小舟溶けゆく霧の朝         吉崎明光          

(5点句)  行者道辿りてゆけばこぼれ萩         石川一洋

(4点句)  尼寺の唯一本の薄紅葉            前川たく

(3点句)  車椅子の姉の軽さや薄紅葉          田村昌恵

  鰯雲天を覆ひて大社             千葉ふみこ

  名を聞きし小鳥来てますなをひろさん     田村昌恵

  秋彼岸浄土へ向かふ兄白寿          藪野詠子


     (山田伸子記)


posted by 鎌倉稲門会 at 19:00| Comment(0) | ◇俳句の会
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