2022年03月15日

第57回「りんどう句会」(メール句会)報告

<第57回「りんどう句会」(メール句会)報告

2022228日(月)投句、202237日(月)選句締切り)> 

 第57回句会は、オミクロン株感染者数高止まりの状況に鑑みて、先月に引き続いて   メール句会を実施しました。出句数は12名×3=36句。

当月の兼題は田村昌恵さん出題の「余寒」。暦の上では寒が明けて春を迎えたものの、冬の寒さがまだあとを引いている感じをいいます。高浜虚子に「鎌倉をおどろかしたる余寒あり」という句もあります。

今回も、下記の高得点句のように、「余寒」の本意を的確に詠み込んだ多くの佳句が寄せられました。

328日(月)開催の58回句会も、現情勢下、メール句会で行います。328日(月)投句締切り。兼題は千葉ふみこさん出題の「ぶらんこ」。

中国の北方民族に、寒食の節(冬至後百五日目)に鞦韆(しゅうせん。遊具の「ぶらんこ」のこと)に乗って春の神を呼ぶという風習があり、それが春の遊びの季語として広まったと言われています。「鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし」(三橋鷹女)という、情念の溢れた句もあります。皆さんからの思い切った発想の佳句を楽しみにしています。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

 当句会への新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。


(今月の高得点句:3点以上。原句を一部修正。氏名は俳号)

        7点句:ふくよかな巫女も震へる余寒かな      手島廉雲

        4点句:雛の家色とりどりの靴溢れ         浜崎かづき

        コロナ禍に家居の日々や春虚し       高吉よしえ

        枝先もほんのり紅く春の風         藪野詠子

        3点句大仏の御手より余寒人里へ         田村昌恵                    

             夕景の富士くつきりと余寒あり          藪野詠子

        湯の滾る茶室の隅の余寒かな           鈴木金平

        今年また逢えましたねと雛飾る        藪野詠子

        亀鳴くや頼朝偲ぶ源氏池           福田くにもと

            行く人の見上げる先に花つぼみ          手島廉雲


                           (吉崎明光記)
posted by 鎌倉稲門会 at 13:56| Comment(0) | ◇俳句の会
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