第53回「りんどう句会」報告(2021年10月25日(月)開催)
第53回りんどう句会を久し振りにリアル句会で実施しました。今回は体験見学者1名を含め15名参加の各3句、合計45句の出句がありました。
当月の兼題は福田くにもとさん出題の「芭蕉」です。秋の季語で、バショウ科の多年草で、葉は二メートルもあり、それが風に吹かれるさまを松尾芭蕉は愛したそうです。
互選による得点句は、最高得点7点でした。その他の句も秀句、佳句がたくさんあり、得点は少し分散しました。兼題では皆さん苦闘して様々な芭蕉の状況を詠んだ句が多くありました。
次回は、11月29日(月)にリアル句会を開催する予定です。兼題は吉崎明光さん出題の「障子」です。冬の季語で、片側にのみ和紙を貼り、光を採り入れつつ寒さを防ぐ、日本家屋の建具の事です。
当句会は、メンバー全員和気あいあいに俳句を楽しんでいます。ご興味のある方は、是非ご一緒に句座を囲みましょう。特にこのような環境下、日常生活に大いに潤いをもたらすこと必定です。
新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。
(今月の高得点句:3点以上。原句を一部修正。氏名は俳号)
7点句 車酔ひせぬや荷台の捨案山子 前川たく
6点句 付けくるるをさなの背伸び赤い羽根 浜崎かづき
似合ふねと言ひし夫恋ふ秋袷 鈴木金平
品書の墨の薄れや走り蕎麦 福田くにもと
5点句 瀬戸内の風の香りや青檸檬 田村昌恵
4点句 芭蕉打つ雨もをかしき旅寝かな 吉崎明光
前菜に添へる一葉の柿紅葉 福田くにもと
北へ行く車内の訛り里の秋 山田伸子
新蕎麦にぬる燗添へて馴染み客 北村拓水
3点句 風受けてたてがみのごと芭蕉かな 鈴木總
無住寺の庭に芭蕉の暮れ残る 福田くにもと
栗の実の一つこぼれて冬隣 上野なをひろ
生うけし性に抗ふひとの秋 千葉ふみこ