<第41回「りんどう句会」報告(2020年10月26日(月)開催)>
当月の兼題は上野なをひろさん出題の「菊」。秋の季語で、春の桜と並び称される日本の代表的な花です。各地で催される菊花展は秋の風物詩です。各人と菊との関わりを詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点11点でした。その他の句も秀句、佳句がたくさんありました。
次回は、11月30日(月)投句締切りで、兼題は高吉よしえさん出題の「大根」。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。
なお、コロナ禍のなか、今年2月以降ネット句会の形式で毎月句会を実施してきましたが、1月以来、久しぶりに句会場に一同が会して第41回りんどう句会を開催しました。原則、年内はネット句会の予定でしたが、大きな状況変化がない限り、現時点では来年1月より鎌倉芸術館での開催を予定していますので、会場環境の確認の意図も含めて、事前に1度試用することにしました。会場の使用条件は「定員の半数以下」ですので、定員34名の会議室に参加者13名は十分要件を満たしました。会場管理者の指示に基づいて十分なコロナ対策を講じた上で、各自、マスクの着用、手指の消毒液使用のほか、換気にも留意し、十分な間合いをとりながら、久々に、座の文芸としての本来の句会を楽しむことができました。
会場を試用してみた結果、申し分ない環境でしたので、予定通り、来年1月以降は、予約が可能な限り当会館を使用します。但し、年内の11月、12月は原則通りネット句会に戻ります。新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。
(今月の高得点句:3点以上。氏名は俳号)
11点句 諍ひも睦みもありて新豆腐 鈴木金平
7点句 菊生けて備前の壺の定まれり 山田伸子
5点句 袖引かれ帰る隙なき菊自慢 吉崎明光
4点句 浮き沈み潜(くぐ)りし友よ菊手向く 鈴木金平
残されて一際映ゆる木守柿 前川たく
お返しの冬瓜ごろり軒の下 浜崎かづき
それぞれの来た道背負ひ秋遍路 千葉ふみこ
3点句 久々のリアル句会や菊日和 浜崎かづき
(吉崎明光・北村拓水記)