<第38回「りんどう句会」(ネット句会)報告
(2020年7月27日(月)投句、同8月3日(月)選句締切り)>
第38回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。今回は14名(一人欠席)参加の各3句、合計42句の出句がありました。
当月の兼題は小川求さん出題の「時鳥」。子規、不如帰等とも書きます。カッコウ科の小型の鳥で、昼夜の別なく、一種気迫のある泣き方をし、夏の主要な季語となっています。今回は種々の鳴き声を詠んだ佳句が多かったようです。
互選による得点句は、句会史上最高得点の12点(過去最高11点)が出ました。その他の句も秀作、佳作がたくさんありました。
なお、次回もネット句会を開催します。8月31日(月)投句締切りで、兼題は手島廉雲さん出題の「残暑」。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。
新型コロナウイルス感染拡大の猛威はまだまだ予断を許さない状況でワクチン開発が待たれます。句会は本来であれば座の文芸として一堂に会して行うものですが、このような環境下では、ネット句会という方法も利用できます。少なくても年内いっぱいはネット句会で対応せざるを得ない状況ですが、新規入会あるいは体験参加希望の方は、玉縄事務所あてメールでお問い合わせください。
(今月の高得点句:3点以上。氏名は俳号)
12点句 ゆるゆると妹を送れや茄子の牛 上野なをひろ
8点句 瑠璃色の薩摩切子にさくらんぼ 田村昌恵
6点句 手を藍に染めて技継ぐ炎暑かな 千葉ふみこ
かのひとは車椅子とや江戸風鈴 鈴木金平
4点句 梅雨明けやレノン座りしテラス席 福田くにもと
七夕に集ひし友ら星となり 藪野詠子
3点句 通り雨からりと上がり時鳥 浜崎かづき
憂きことを投げし夜空に時鳥 田村昌恵
時鳥塔頭に向かふ僧一人 上野なをひろ
梅雨曇少し派手めのシャツを着る 高吉よしえ
紫蘇の種まきて磨ぎ汁かけるなり 鈴木聡
(北村拓水記)