第35回「りんどう句会」(ネット句会)報告
(2020年4月⒉7日(月)投句、同5月4日(月)選句締め切り)
今回も第35回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。前回に続き、15名全員に各々3句ずつ出句いただきました。
当月の兼題は北村拓水さん出題の「春惜しむ」。過ぎゆく春への思いをひとしお感じさせる、やや主情的な季語のため詠み方が難しく、下記高得点句一覧を見ても佳句が少なかったように思われます。
なお、次回もネット句会を開催します。5月25日(月)締め切りで、兼題は鈴木聰さん出題の「風薫る」。兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。新規入会あるいは見学希望の方は、玉縄事務所あてメールでお問い合わせください。
(今月の高得点句:3点以上、原句のまま。氏名は俳号)
8点句 丘の上たんぽぽの先相模湾 鈴木 聰
6点句 寡黙なる日や大根の花明り 小川 求
5点句 しやりしやりと包丁を研ぎ春惜しむ 小川 求
4点句 今頃は奈良にいたはず八重桜 田村昌恵
校庭に愛でる人無く桜散る 北村拓水
水切りし石つと沈む春の海 前川たく
門口に忌中とありて白木蓮 吉崎明光
桜蘂ふる堪忍の家居かな 小川 求
をさな児のあやふき一歩青き踏む 浜崎かづき
人気なき街縦横に燕飛ぶ 高吉よしえ
3点句 水面染む桜蘂降る源氏池 福田くにもと
江の島を抱いて光る春の海 手島廉雲
惜春や老舗「辨松」閉店す 前川たく
人気なき伊豆の山葵田春清水 上野なをひろ
(吉崎明光記)